フランスの最も美しい村のラベルを掲げるサン=ギエム=ル=デゼールを終点に今日はサン・ギエムの道の最終日です。 
今朝は快晴の模様。向かえの谷に日が当たっていますが、こちらまでくるには時間が掛かりそう。 昨夜はテントも濡れなかったので、日が当たる前にテントを撤退。 一時間ほどで村について、温かいカフェ・オレや焼きたてのパンにありつけるだろう、と簡単に朝食を済ませる。
となりのパーティーはまだ寝ているようで、顔を合わせることはありませんでした。
出発前に、隠修道院の裏に湧き水をもらいに行きます。今回の行程で良く出逢ったのが、いちじくの木。隠修道院の岩の壁からも生えていました。まだ、食べるには早い季節というのが、残念。今年は寒いので、通常だったら、もう熟し始めているのかもしれません。
湧き水の蛇口ははじっこにあって、昨日来た時には気がつきませんでした。貴重な水なので大切に使って下さい、という注意書きがあります。蛇口を全開しても、ちょろちょろとしか水は出ません。とても美味しい水だったので、水筒とミネラルウォーターの小ボトル2本分頂きます。
隠修道士が窓を開けて、顔を出したので、おはようございます、と挨拶を交わします。今日は日曜なので、11時からミサが行われるようです。ここまでミサに参加しにくる人はどのくらいいるのだろう、と考えます。
出発するとすぐに十字架。
まだ、７時台だけど、日が当たって気持ちが良いです。トレイルは昨夜と同じ、石がゴロゴロした緩やかな下りです。
今日は雲もない、快晴！
ランフェルネ渓谷とビソヌ岩石のパノラマが見渡せます。
cirque de l'infernet et le roc de Bissonne
遠方に見える村はおそらくアニアンヌAniane。地図で見ると、サン=ギエム=ル=デゼールは、もうすぐ下にあるような感じです。
のんびり歩くこと約1時間。十字架があり、サン=ギエム=ル=デゼールを見下ろせます。
まだ朝早いということもありますが、誰にもすれ違いませんでした。ノートル・ダム・ドゥ・ベル・グラス隠修道院の今朝のミサに参列する人はいるのでしょうか？
それにしても、隠修道士はこの道を通って物資の供給をしてるんですよね。
サン=ギエム=の道の目的地、サン=ギエム=ル=デゼールに到着です。
パーキングにはグループが何組かいて、私達が歩いていた来た道に向かって出発して行きました。ミサに参列するのかしら?
まだ、朝早いからか、静まり返ったサン=ギエム=ル=デゼールの村。
パーキングには公衆トイレもあり、おそらくハイシーズンには大型バスなので、観光客が詰めかけるのかしら。
村の中は中世の町並み。朝日のコントラストで、美しさが浮き出ます。
村の噴水広場には開店しているカフェが一件、タバコ屋が一件。
村なのだから、パン屋があるだろう、と村を散策。
観光名所のジェロン修道院 abbaye de Gellone。ユネスコ世界遺産だそうです。
お土産屋さんも開店し始めましたが、パン屋はこの村にはなく、パンの委託販売のみだということです。
個人的に、フランスの村でパン屋がないというのは、村としての生活が成り立ってないと思うのです。美しい村の基準にパン屋も加えるべきかと。つまり、サン=ギエム=ル=デゼールの村は観光地であり、パン屋も食品店もない、生活感のない村な訳です。
教会の前にパン屋、タバコ屋、食品店、カフェがあってこそ、生活感のある村かと思うんですけど。
というわけで、素敵な村であるのには間違いないのですが、ちょっとがっかりです。
村の外れにあるレストランで、カフェオレにありつくことが出来ました。
レロー川のテラスで休憩。なのですが、今日は予約で満席で、とその準備でスタッフは忙しく動いていて、かなり歓迎されませんでした…。コーヒーだけよ、と。
というわけで、憧れの村は結局、追い出されるように足早に去ることになります。
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